一般部門応募総数44作品の中から一次審査(ブラインド審査)を実施した結果、5作品が本選会出場に選ばれました。本選会では一次審査を通過した5作品の提案者がプレゼンテーションを行い、最優秀賞と優秀賞、特別賞を決定します。なお、本選会は下記日程で実施します。
日時
令和4年12月20日(火曜日) 14:00~17:00
会場
越後妻有文化ホール「段十ろう」(新潟県十日町市本町1丁目上508−2)
※新型コロナウィルス感染状況によって、無観客開催やオンライン開催に変更する場合があります。
※コンテストは一般公開です。特に予約の必要はありません。
本選会(二次審査)出場作品
(注)敬称略・応募者エントリー順
エントリー1
タイトル:「大地と寄り添い暮らす二重円環の家」
提案者:辻村修太郎、吉田祐介
住所:神奈川県川崎市
所属:YaT architects
【審査員コメント(石田伸一氏)】
従来型の高床式をアップデートする提案。RC部分の面積を小さくすることでコストを下げつつ雁木空間を作り出すアイディアがとても良い。移住者と地域住居の交流が生まれそうな余白の空間の必要性を感じさせる提案。アクティブな仕組みとパッシブな仕組みにわけ、テクニカルな部分もしっかりと言及している点、トータルコストで考える削減方策もとても良い。積雪量によっては非断熱エリアの屋根部分の勾配が3寸勾配のため落雪できずに屋根面に止まってしまう可能性もあるためその点のみ考慮いただいた案を期待する。
エントリー2
タイトル:「かまくらくらーーー十日町を象徴する新たな住宅」
提案者:樋口卓史、山本彰記、遠藤一成、小林拓也
住所:東京都台東区
所属:Archi Thinks
【審査員コメント(石田伸一氏)】
今までの日本の木造建築にはあまり見られないアーチ型の断面構成とかまくらの造形を組み合わせた点がとても面白い。外観もさることながら内観のパース表現からこの建築での暮らしの楽しさが伝わってきた。非常に面白い案だが、実現性を考慮したコスト面が気になる点として挙げられる。
エントリー3
タイトル:「1/2空気層ハウス」
提案者:粟屋大紀
住所:大阪府大阪市
所属:粟屋大紀建築設計事務所
【審査員コメント(石田伸一氏)】
1/2空気層のコンセプトが丁寧に展開されている。非常に実現性の高いプランと感じた。テクニカルな部分においても雪国で快適に暮らすためのディテールがより表現されていて子育て世代へ配慮がされていてかつ、プレゼンテーション資料の構成が良い。4寸勾配の屋根で落雪をした先の隣地との離れが少ないため敷地選定の改善に期待する。
エントリー4
タイトル:「大屋根雁木の家 ~失われた雁木造りの記憶の継承~」
提案者:亀井康平、荒牧甲登、中川優奈
住所:東京都世田谷区
所属:工学院大学(樫原研究室)
【審査員コメント(石田伸一氏)】
問題提起と、着眼点が良い。雪国ならではの雁木空間をアップデートする試みから可能性を感じる。また提案が個人の空間に帰結することなく街へと波及し、街全体が移住者を迎え入れる形にしているところが特に評価すべき点。豪雪に対する考え方の発想が良いことと提案に社会性がある。農地面は良いが道路面に直接雪を落としている点は再考していただきたい。斜めから見たファサードが特に良いのでそれを生かしたプレゼンテーションに期待する。
エントリー5
タイトル:「炬燵の家」
提案者:塚本慎一郎
住所:宮城県仙台市
所属:フリーランス
【審査員コメント(石田伸一氏)】
炬燵という雪国の象徴をコンセプトにし空間に落とし込み、屋根形状や雪を貯める場所の提案など丁寧に展開されている。炬燵室を中心に家族が集まり、居住空間を棚田のように立体的に構成することでお互いの気配を感じる工夫も評価できる点。工夫されている屋根ではあるが、落雪せずに溜まってしまう点と下屋の方は勢いよく飛んでしまう点が気になる点として挙げられる。
小中高生アイデア部門の優秀賞作品発表について
小中校生アイデア部門応募総数118作品の中から優秀賞作品を下記日程で発表します。なお、今回応募いただいた全ての作品についても展示を行いますので、ぜひご覧になってください。
日時
令和4年12月20日(火曜日) 14:00~17:00
会場
越後妻有文化ホール「段十ろう」多目的スペース(十日町市本町1丁目上508−2)
追加展示
令和4年12月22日(木曜日)から12月28日(水曜日)※火曜日休館
市民活動センター「十じろう」ギャラリー(十日町市本町3丁目6−4)